古
代中国では、アワビは薬としての食物
古代の中国では、アワビを「不老長寿」
や「延命
若返り」の薬的な食物とみなしていました。文化交流と共に中国から日本に伝わり、アワビを「不老長寿」の食物とする伝説が生まれました。また、日本でも元
々病後の回復によい、解毒に効あり、などとして薬として扱われてもいました。
また、「アワビのし」を作る工程が、アワビの肉を薄く長く剥いで乾燥して伸ばした事から「命を延ばす」という意味につながり、「のし」を付ける事により、
贈る相手の「長寿延命」を願う気持ちが込められるようになっています。
現在の形の「のし」の真ん中に茶褐色のアワビを模したものが貼られていますが、これが「アワビのし」を象徴したものです。この部分が「のし」そのものです
ので、これの無いものは「のし」とは言えません。
「のし」は、祝い事にしか使わないという誤解から、お見舞いにのしを外す向きがありますが、本来の意味から、「のし」がついていないのは誤りです。
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